2025/02/27 20:32
当店の看板商品”バニラ エ シトロン スコーン”誕生秘話。
こちらの商品は、”秘密のぬけあな”の誕生と同時に生まれたお菓子。
川崎競馬場で行われた”川崎パンマルシェ2019”。...
感慨深いものがあります。まだ半年しか経ってないのに、何年も経ったような感覚です。
当時パティスリーで働いていた私は、お店のお菓子を「勉強の為」と称して片っ端から食い漁っておりました。 元々スコーンは自分でわざわざ買う事もなく、パサパサとしたイメージで正直苦手でした。 でも、そこのスコーンは食感がガリっとしていて、風味も良くとっても美味しかったのです。
今までのスコーンの概念が崩され、私も『自分で美味しい!と思えるスコーンを作ってみたい!』 そう思ったんです。
それから、様々な食材や配合を試し、やはりこれもあーでもないこーでもないと試行錯誤を重ね、試作を作っては食べ、食べては作り、体重を犠牲にし、味も見た目も楽しめるようなスコーンを生み出しました。
”秘密のぬけあな”オープン当初の生地は、働いていたパティスリーのご厚意でキッチンをお借りして製造していたため、じっくり時間をかけて作ることが出来たので”十勝のサクランボ”から生まれた酵母を使い、時間をかけて発酵させ膨らませていましたが、現在は営業許可を得ている貸しキッチンをお借りしての製造になり、酵母を使わない。短時間での製造でも美味しくいただける様に改良しております。
生地には、北海道産小麦粉の「春よ恋」にフランス産薄力粉を合わせざっくりしっとり、小麦の香りを楽しめるような配合に。そこへ芳醇な発酵バターを合わせ、コクのある美味しさを目指しました。
更に、こちらのスコーンには高級お茶専門店マリアージュフレール(夫が10年程勤めていたのもあり、上質で源泉された茶葉という事と紅茶の関する知識があるのでよく使わせて頂いております。)のお気に入りフレーバー、バニラと柑橘の香りが付いた緑茶を粉砕し、一緒に織り込みました。 次に上掛けしているアイシング部分。国産のレモンピールとレモン汁で香りと酸味をバランスよく、更にバニラビーンズペーストの甘い香りで幸せ気分になってしまいます。
こうしてできあがったバニラエシトロン スコーン。相性のいいおすすめドリンクはダージリンティー。レモンのさわやかな酸味と、ダージリンの早摘みのピーチやプラムを想わせる香りがぴったりです。
そして、スコーンの美味しい召し上がり方ですが、お食事系スコーンは温めて頂きますとより一層美味しくいただけます。
更に、暑い季節におススメなのが、『冷凍食べ』!
シトロンスコーンやチョコチップクッキーのスコーンなどのスイーツ系スコーンはキンキンに冷やしていただくと、よりガリッと感が増して歯ごたえが良く、スッキリとした甘さとひんやり感が美味しいです。
私は冷凍したチョコチップクッキースコーンと牛乳を一緒に飲むのが好きです。また、バニラアイスを半溶けにしてディップして食べるのも、とっても合いますよ~!是非お試し下さい。
『ゴルゴンゾーラとドライイチジクのクランブルタルト』
こちらはドライイチジクの凝縮された甘味と青カビチーズの熟成された風味がマリアージュしたタルトレットです。
当初は生のイチジクと組み合わせていたのですが、試作してみると夫に不評、、、あんまり男性ウケはしないみたいで、焼き菓子としてもフレッシュのイチジクの水分がどうしてもタルトに染み込んで食感も悪くなってしまいました。
そこで、夫から「イチジクをドライにしてみては?」とアドバイスをもらい
さらに、食感のアクセントにクランブルをまぶすことにより、チーズとドライイチジクのもったり食感にザクッとした歯応えも楽しめるメリハリのある仕上がりになりました。
こだわりは他にもあって、タルト生地に流すダマンドには高級お茶専門店のアールグレイを粉末にして混ぜてあり、ベルガモットの爽やかな風味がプラスされて濃厚なタルトになり過ぎないようにバランスをとりました。
おすすめのドリンクは赤ワインです。
が、もしお酒が苦手な方でしたらアッサムティーなどのコクのあるお茶が相性抜群です。
『ブーケドフィナンシェ』
今回最後にご紹介するのは、Bouquet de financier(ブーケ ド フィナンシェ)3種のお花をあしらったフィナンシェ。
ブーケドフィナンシェは3種類のお花をテーマにしたフィナンシェの詰め合わせで、それをまとめる事でブーケ(花束)を演出しました。
毎度フィナンシェの組み合わせは夫と話し合って決めています。(子供が産まれてからお互いゆっくり話す機会が少なかったので、これも夫婦にとっていい時間です。)
意見が全然違うので、お互い刺激されてより良い一つのものを作り上げる。これはまさにお菓子作りの醍醐味です。(喧嘩もたまにしますが(笑))
その中にある1つ、『蓬(よもぎ)のフィナンシェ』についてご紹介します。
蓬のフィナンシェは当初、ブールドネージュとして試作した「桜と蓬のブールドネージュ」から生まれました。
ただ、「この時期のものを使ったフィナンシェ」という事で、桜はもう使えません。
そこで、蓬の生地に相性の良いアクセントを出すため「ホワイトチョコ」に蓬をプラスし、綺麗なパステルグリーンと千日紅のピンクのお花で可愛らしく飾りました。
蓬のもつ独特の青さ、繊細でほのかな苦みをホワイトチョコの甘味とクリーミー感が優しく包み込んでくれるので、互いをフォローしあった素敵なフィナンシェに仕上がりました。おすすめのドリンクは緑茶。
静岡の本山茶や両河内のような渋みの少ない煎茶と合わせてお召し上がりください。
まだまだ沢山ご紹介しようかと思っていたのですが、熱がこもり過ぎてスコーンのくだりが長くなってしまったので、今回はこの辺でやめておきます。次回は「ガトーバスク誕生秘話」です!
これからも、”秘密のぬけあな”をよろしくお願い致します!!
秘密のぬけあな 矢島